本日は、チームを扇動し会社や組織の危機を乗り切る方法を説明します。
多くのリーダーは、人を動かすことに苦労した経験があると思います。特に会社が危機的な状況であっても、部下に全く危機感がない。自分には関係がないという態度をとるなど…。どのように危機感を利用し、人を動かすか? このような場合、デマゴーグ(扇動政治家)的手法が有効な場合があります。

- 会社が危機的な状況。でも部下に危機感が全くない… どのように部下に影響し、動かせばいいの・・・
デマゴーグ(扇動政治家)とは?
デマゴーグとは、人の恐怖・怒りなど負の感情を利用し、共通の憎い敵を意図的につくり、その敵を倒す為に人々を熱狂的に団結させようとする手法です。最も有名なデマゴーグとしてナチスドイツのヒトラーがいます。ユダヤ人を国民の敵と設定し、自国民の反ユダヤ感情を煽り、その人々の負の感情を利用し、国民を熱狂させ、思い通りに動かした悪名高き政治家です。
デマゴーグ手法が活用できる機会
本来モラルの観点から、デマゴーグの手法は、極力利用すべきではありません。本来のリーダーは、共鳴的リーダーシップをベースに人を動かすことを基礎とする必要があります。(共鳴的リーダーシップ:夢の実現など人の前向きな感情に訴え、リーダーの価値観を人々と共有し組織を団結させる手法である。)
ただし組織が危機的な状況である。かつその状況下においても、部下に全く危機感がない。という時に、このデマゴーグ的手法は、危機を脱する為に強力な力を発揮することがあります。
デマゴーグの手法は、怒りや恐れなど情動から人々を動かすものであり、生物的観点から短期的に強烈な団結力を発揮する傾向があります。よって、差し迫った危機を乗り越える為に、短期集中的に成果を出す必要がある場合に、非常に有効的です。具体的な手法としては、下記の3点です。
- ライバル業者への敵対心を社員へ植え付ける
- 会社的なレイオフを暗に気づかせる。
- 自社内の他部門との競争を煽る。
あくまでモラルの範囲ないで、上記を巧むに部下に発信することで、短期的な集中力は高めることができると思います。ただし繰り返しになりますが、デマゴーグ手法としては、下記のネガティブな作用ががあることは理解の上、利用ください。
- 長期的なモチベーションとして影響力を与えることは難しい。
- いずれ部下が上司の行動がデマゴーグと気づいた時に、信頼感が一気に崩れる
- ヒトの負の感情を意図的に増幅させる手法の為、リーダー自身に強い罪悪感が残る。
繰り返しになりますが、基本は、共鳴的にリーダーシップにて人を動かすことが重要です。どうしても短期的に危機を乗り越えないといけない場合のみ、デマゴーグ手法を選択肢として考えて下さい。 以上、本日の記事は以上になります。
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