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社員のモチベーションを上げる条件とはなんでしょうか? 今回は心理経営学者ダグラス・マクレガーのモチベーション理論であるX理論・Y理論に基づきその仕組みを説明して行きます。

  1. X理論、Y理論ってなに?
  2. 社員を管理・指示命令による動かすX理論と社員の自律性により仕事を任せるY理論。Y理論がいつも正しいのでしょうか?
  3. 社員のモチベーションが上がる条件とは?業務・組織特性・人材の観点から教えてください。

 

1.X理論、Y理論ってなに?

X理論Y理論とは、1950年代後半にアメリカの心理経営学者ダグラス・マクレガーによる人の動機付けに関する2つの対立した理論。詳細は下記になります。

 

X理論:人間は、本来怠け者で仕事を嫌い、責任を負う能力がない為、組織の目標に従って管理・命令し強制的に働かせなくてはならい。

Y理論:人間は、本来働きたいという心理的欲求があり、達成感と責任感を求めている。

 

マクレガーは、X理論は独裁的管理であり人の動機付けにはならず、人を尊重したY理論が人を動かす動機になると考えました。しかし実際には、常にY理論が人を動機づけるわけではなく、X理論・Y理論共に、組織特性・業務・人材の状況により機能する場合としない場合があることがわかりました。 X理論・Y理論が機能する主な切り分けとして、X理論→定型業務、Y理論→不確実性が多い業務という二つの業務タイプに分けることができます。

 

X理論が適切場合→ 業務内容が明確化・定型化されている場合(製造ラインなど)

Y理論が適切な場合→業務内容に不確実性が多く、その都度判断し決断しなけれならないような場合。(研究開発など)

 

また、この二つの業務タイプにX理論・Y理論を適用しそこで働く社員のモチベーションを上げるには、この業務と組織特性が適切にフィットしていなくてはなりません。下記にて二つの業務タイプに対する組織適正について纏めています。

< 組織特性と業務がフィットしない例>

業務と組織特性がフィットしない場合の事例を下記にて二つ上げます。この事例にて業務と組織特性がフィットする重要性を理解頂けると思います。

(1) 主に定型業務の製造ラインにおいて、管理監督者の権限がなく、社員が独自のやり方で商品を組み立てている。

結果:作業が属人的になり全体的に業務効率が下がる。また慣れない人が作業する場合不良品率が高まってしまう。

 

(2) 不確実性の中で試行錯誤し新しい発見を要求される研究開発において、組織の上限関係が厳しく、縦割り組織の場合。

結果:社員が上司に対し自身の意見を言えず、新発見の手がかりになる情報であっても、共有されない場合があります。また縦割り組織である為、社員間の横の繋がりがなく意見交換によるイノベーションが生まれない。結果、研究開発のスピードが落ちてしまう。

 

2.業務と組織特性がフィットするとなぜ社員のモチベーションがあがるのか?

上記のテーブルのように業務と組織特性がフィットしている組織は、社員のモチベーションが高い傾向があります。

理由は、業務と組織特性がフィットすると、各社員のセンスオブコンペテンスが向上し、自身の仕事に対して満足感を得れる為です。

 

  • センスオブコンピテンス:自身の仕事に慣れ親しみ、能力を高めることで得られる満足感

 

まず業務と組織特性を見極め、その組織と業務に合う人材を適切に割り当てることで社員のセンスオブコンピテンスが高まり、業務に対するモチベーションが増します。結果としてその組織の生産性が高まります。

 

3.リーダーがやるべきこと

では、組織・業務・人材をフィットさせる為に、リーダーはどのような具体的アクションをとるべきか下記1)~3)にて説明していきます。

 

1) 対象となる業務が、X理論型かY理論型か特定し、現状の組織特性が業務とフィットしているか確認する

2) 1)において、業務と組織特性がフィットしていない場合は、まず最初に組織特性を見直す。(定型業務型であるのに、社員の判断に任せた作業となっており組織全体の効率性が悪いなど)

3) 業務と組織特性にフィットする人材を適材適所に配置する ( どのようなその社員がキャリアプラン、能力、思考を考慮する必要あり)

 

上記1)3)のプロセスにより業務組織人材をフィットさせることで、そこで働く社員のセンスオブコンペテンシー(満足度とモチベーション)が高まり、結果生産性も高めることができます。  特に人材に関しては、シグニチャーエクスペリエンス( 組織の文化と価値観、具体的なビジネスニーズ、活躍する従業員のタイプ)を明確にし、社員にも伝え、適切な人材を採用し、組織・業務へ配置することが重要になります。

 

*シグニチャーエクスペリエンスに関しては、下記の記事をご覧下さい。

 

<具体例>

ここで、私の実体験に基づく事例を紹介します。

私が管理している調達部門において、業務は①バイヤー業務(新規サプライヤー開拓、条件交渉業務)と②調達定型業務(基幹システム対応、発注書発行、契約書管理など)と大きく二つに分かれます。 

 

X理論とY理論を当てはめると、①バイヤー業務=Y理論 ②調達定型業務 = X理論ということになります。現状の人材配置の課題として、指示されたことを正確に作業することに強みを持つ社員が、不確実性が多いバイヤー業務を担当し、一方で細かく管理されることを嫌い、自身の考えをもって業務をしたい社員が、定型業務を担当している状況があります。 これらは明らかにその社員の強みを活かせない配置になっており、言わずともそれぞれの生産性は非常に低いです。 

 

上記の状況に関し、本人にヒアリングしたところ、本人自身も現在の業務が自分に向いていない。強みを活かせられないと自覚しており、この二人の社員の強みを活かすために、即座に業務を入れ替えました。結果、双方見違えるほどのパフォーマンスを発揮し、また仕事に対するモチベーションも格段に改善しました。

 

上記の事例のように、組織・業務・人材のフィットを考慮し、組織特性の見直し、人材の適材適所の配置をすることは、社員の満足度を高めると共に、生産性も向上させることができます。 皆さんも一度このX理論・Y理論の観点から、自身のチームを見るとなにかヒントを見つけれるかもしれません。    

 

本日の記事は、これで終了します。最後まで読んで頂きありがとうございました。興味を持たれた方は、『動機づける力』の第8章をご覧下さい。

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Soichiro Kaede

Soichiro Kaede

外資IT企業アジア圏SCM責任者として勤務しながら、クロスフィットで日本トップ10を目指して奮闘中。日々のトレーニングと気晴らし旅行写真について発信していきます。

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